■整形外科 急性腰痛(ギックリ腰)
●ギックリ腰の対処法
ギックリ腰は、治療にこられるまでに、間違った対処法を
されてる方が多くみられる疾患です。
また、治療後も「お風呂入っていいんですか?」の質問から
「温めるかべきか冷やすべきか」「どういうコトに気をつけるか?」
などなど、説明するものの、じぶんもそうですが、そうそう全部を
きちんと覚えて帰るのは難しいですよね。
なにより痛くてそれどころじゃないでしょうし。
そこで、今日はギックリ腰の対処法についてまとめてみました。
●どんなコトでギックリ腰になるのか?
「重いものを持った瞬間」のイメージが強いですが
そうとばかりは限りません。
もちろん急激になる場合もありますが、長い間負担がかかり
続けた腰へはわずかな力でも発症を引き起こす場合があります。
「車の運転席からおりた瞬間」「赤ちゃんを抱こうとして」
などなど、え?こんなコトで?と思うような原因も意外と
多いのです。
●ギックリきたらどうする?
○急性の場合
急激な場合は、もうそのまま動けませんから、とにかく
少しでも痛みがない楽な姿勢で特に腰は動かさないようにして
病院へ行きましょう。誰かに介助してもらったほうがいいでしょう。
そして、ヘルニアや骨への損傷がないか、内臓疾患の可能性が
ないかなどを診てもらいましょう。
原因が腰の筋肉だけの場合は、痛み止めを服用するのも有効です。
痛いのを我慢して動くと周囲の筋肉を緊張させより悪化させます。
また、痛みが強くなってからでは薬の効き目を感じにくくなります。
○慢性の腰痛があり発症した場合
動けなくなりはしないが、なんだか腰がおかしいという場合。
こちらの方が多い様な気がしますが、この場合も急性と同じく
むやみに腰を動かさないコトが大切です。
あれ?あれ?変だぞ?なんて、腰をまわしたり反ったりすると
より痛みがひどくなり、次の朝起きたら動けなくなってた
なんてこともおこります。
まずは安静にしてゆっくり動くことを心がけてください。
次の日に動けなくなったり、まだ不安が残るようでしたら病院に
行くこと(急性の場合を参照)をおすすめします。
●鍼での治療はどのようなものか?
病院で、原因を調べて、骨や内臓に異常がなくヘルニアも
ひどいものでなければ、そこから先はむしろ鍼灸の方が
適していると思います。
腰骨のまわりの筋肉の修復をはやめ、また、ぎっくりに
よって固くなった背中全体や、足の筋肉をゆるめることで
回復をはやめ動きやすくなります。
●温めるか冷やすか?
急性の疾患の場合、骨を支える深部の筋肉が炎症を起こして
いることがほとんどです。足首の捻挫なら見た目にも腫れる
のでわかりやすいのですが、腰の場合見た目に赤くなったり
腫れたりしませんので、みなさんつい温めてしまい炎症を
悪化させることが多いのです。
急性の疾患の場合
応急処置として「RICE」の処置を行います。
R:rest(安静)
I:icing (冷却)
C:compression(圧迫)
E:elevation(挙上)
軽く圧迫固定し関節を動かさず安静にして
炎症部位は冷やすことが大切です。
●一度かかるとなりやすくなる?
ギックリ腰はたしかにくり返しなる場合が多いのですが
これは、一度なったのでなりやすくなったという訳ではなく
そもそも、その人の腰の構造がぎっくりなどを起こすように
弱い部分があるという事と、腰に負担をかけ続ける生活習慣
がかわらないために起こる事が多いです。
また、治療をして自覚痛がとれ運動制限もなくなり
一見治ったように感じる場合でも、ぎっくり腰で傷める
筋肉は深部にあるため、わかりにくく、まだ完全に
治ってない場合があります。
それで、治ったと思って元の生活をしてまた腰に負担が
かかり‥というのが、「くり返しぎっくり腰を起こす
本当の原因」のようです。
なんと言ってもとにかく痛いものです。
軽くみているとこじらせてしまう場合もあります。
無理をせずに早目にご相談ください。